飛行機は空を舞い、そして空回る。|北九州の思い出――長堀シネマズ#2

映画

高塔山公園から見える若戸大橋

「人生は旅のようだ」よくいう紋切り型の表現だけれど、本当に人生は旅のようだと思う。

数年前のことだ。長堀氏は北九州にある奥様の実家に滞在していた。

福岡行きの飛行機に乗り、年末年始に帰省するのが習慣だったのは遠い昔。東京の羽田空港から北九州へ行く飛行機は帰省ラッシュで混雑とチケットの高騰に見舞われる関係で、その足取りは遠のいたのだ。

結果として長堀家の規制は決まって、年末年始とお盆”以外”という条件がつくことになった。

その時もラッシュは避け、悠々自適の帰省であったにも関わらず、結果としては残念な旅路となってしまった。

北九州市は九州の最北端にある

北九州でのんびりとした時間を過ごした長堀氏は、家族とともに飛行機で羽田空港へと帰る。いつもどおりの飛行機。3時間で着くほどの距離だ。東京から大阪に新幹線で行くよりも早く着く。

「ふう、明日から仕事か」

一息ついてコーヒーを飲む。そろそろ到着かと思った矢先に、事態を急変させる出来事が起きた。

「飛行機は霧の関係で着陸が困難となりました。羽田空港への着陸ができませんので、北九州空港へと戻ります」

唖然とした。羽田空港は目の前にある。霧で見えないとしても、なぜ出発地点まで戻るのだ。不可解な感情とは裏腹に、飛行機は北九州空港へと旋回をする。納得ができない。当時を思い出して長堀氏はこう語る。

「みんな東京に行くんだよ? 誰にとっても不幸じゃない。なんで北九州に!? そう思ったよ」

激情していた。それもそのはず、本来3時間で帰れるはずだった旅程は、帰路についた2時間(マイナス1時間になっているが、長堀氏曰く「帰りは本当に早かった。飛行機の本気を見た」そうだ)に加えて小倉から新幹線で東京駅まで帰った5時間も追加されてしまった。

「人生は旅のようだ」

ときに予想だにしないトラブルに見舞われて、3時間の帰路が10時間になることもある。何かの教訓になりそうな話だが、長堀氏に残ったのは教訓ではなく、憤りのみだったという。

ともあれ、映画「フライト」のように機長が気絶、副機長は麻薬でラリっていて墜落事故に見舞われるような問題になっていないだけ「運がよかった」とも感じるが、そういう色々な角度から運を測ることができるのも人生の面白みだろうか。

フライト
映画
oryouryをフォローする
運営者
この記事を書いた人
oryoury

サラリーマンねこです。 映画、アニメ、ジブリ、オードリー、日向坂、街、暮らしなどについて書いています。

oryouryをフォローする
すむみん

コメント

タイトルとURLをコピーしました