お金漫画の原点「ナニワ金融道」
お金漫画は好きですか? 私は大好きです。
書店の棚を見れば「お金のことを学ベる名作マンガ」が溢れています。
お金の歴史から投資のメカニズムまでを明瞭に教えてくれる「インベスターZ(Kindle Unlimitedで0円)」や、サラ金を主人公とした取り立て屋たちの立ち回りをコミカルに描いた「闇金ウシジマくん」・「ミナミの帝王(Kindle Unlimitedで0円)」、そしてお金に翻弄される人々を描いた「賭博黙示録カイジ」・「アカギ-闇に降り立った天才」など、お金にまつわる漫画は人々を魅了します。
エンタメとしても、教養としても、人生訓としても楽しめる「お金のマンガ」は、娯楽として最強のジャンルだと思います。
(文豪たちのお金にまつわる話をまとめた小説集「お金本」も面白い)
このようにお金漫画は多々あるのですが、お金漫画の原点は、青木雄二氏が1990年に連載開始した「ナニワ金融道」。連載時期、作風からしても、原点と言えるのはこの作品に間違いありません。
ナニワ金融道は、大阪にある”マチ金”「帝国金融」を舞台に、見た目は大人しく純粋そうな「灰原達之」と、借金にまみれる人々の生活を描いた作品。
著者である青木雄二さん自身の会社経営失敗、パチンコ屋・キャバレーでのバイト経験をもとに、52歳のときに連載を開始しています。(著者はいわゆる「共産主義」「マルクス主義」を主張しており、この漫画は資本主義の悪性を皮肉った作品とも言われています)
この作品から金融ネタ・お金漫画に火がついたのです。
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お金に溺れた人間たちの末路、それは地獄
この作品の舞台は先ほども書いた「帝国金融」ですが、この時代は消費者金融・マチ金の取締りは現代よりも甘く、黒い商売が現実に横行していました。主人公灰原は金融系に就職しようと思うものの次々に失敗。「訳あり」の金融業者でもいいと、帝国金融の面接に訪れます。
入社することに成功した灰原は悪徳な取り立てを見て悩みながらも一流の金融屋になることを決意。そこで灰原は帝国金融の悪どい手口、銀行や正規のローンでは借金をできない、お金に溺れた人たちの末路を見ることになります。
銀行はもちろん親族からもお金を借り切った上で、まだお金が足りない人々。時には中小企業の社長、時にはフリーター、時には会社員たちが、切羽詰まって帝国金融を訪れます。
帝国金融は彼ら彼女らにすでに返済能力がないことは知っているのです。しかし彼らは、さらに貸し付けて、確実に返せなくなるまで追い込む。その上で資産を奪い取るのです。
時には限度を超えた金額のお金を無理やり貸し付けて、担保の不動産を奪う。
時には連帯保証人を無理やりつけて、保証人から金を奪う。
時には債権を集めて、貸していないお金を奪う。
時にはビルを奪う。
他社を騙し、借金にまみれた人々を追い込み、そして最後には自分たちの利益を最大化させるのです。
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ただの「お金の貸し借り」ではなく、「金融ビジネス」
この作品の魅力は、この悪どい手口、悪徳なシナリオ。
お金の話を精力的に発信し、マンガHONZ代表を務めるホリエモンこと堀江貴文さんも「この漫画の魅力は、投資の基礎からお金の教養までを幅広く教えてくれることだ」とナニワ金融道を絶賛している理由は、読み進めればわかると思います。
他のお金漫画よりシンプルなシナリオだし、純粋に悪い人たちが多くて面白い。ネットが発達していない時代だからできる自由さもかえって新鮮です。
私自身、「インベスターZ(Kindle Unlimitedで0円)」や「闇金ウシジマくん」、「ミナミの帝王(Kindle Unlimitedで0円)」などをはじめ多くのお金漫画を読んできましたが、この作品は特に「金融のメカニズム」がわかりやすい作品だなと感じます。
現代のビジネスマン、サラリーマンにも必要な「ビジネス脳」の参考になるシナリオ。ぜひ一度読んでみてください。
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(画像はAmazonより)
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