「取材準備の時間は長いほどいい」企画づくりのヒント第三回

Webディレクターの仕事

 

出たとこ勝負で記事を作らない

インタビューをして「準備は少なめで面白いことが聞けたらラッキー」というのは、自分が編集者でライターも兼ねていて、宣伝じゃなくてしかも目標が低いときにしかやってはいけない。(ぼくはそういう取材をした後はだいたいクライアントから次の仕事をもらえなかった笑)

 

では、面白い企画にするには何をする必要があるか? 少なくともその場に枠組みは用意したほうがいい。

 

準備の方法はいくつかあると思うが、こういうものだろう。

 

1.事前取材or仲良くなっておいて、面白いテーマをピックアップして取材する

事前取材でネタを拾っておくのは面白い記事が作れる可能性は高まる。上京、子育てについて取材したら意外と世間に出ている情報ばかりだったが、夫婦で暮らすことをテーマにしてみたら面白そうだった。こっちを記事にしよう…とか。

 

出版社とかの記者・編集者、フリーの記者・編集者はこういう仕事をしていると思う。常にネタを持っていて、それをどの著名人に書いてもらうか検討したり、各社に掲載しませんかって売り込んだりするイメージ。

 

2.世間に落ちている情報から、聞いたら面白そうなテーマをピックアップして取材する

これは例えば

・「ヤフーで副業制度開始しました」とPRされている→「ヤフーって本当に副業できるの? 嘘でしょ?」っていう疑問があるので、裏側を調査することで企画が成立するとか。

・「西野さんっていう色々な活動をしている芸人がいる」→就活という普通のルートに対して何を思うのか。批判じゃなくて、「もしあなたが就活生なら何をする?って話してもらったら新しい選択肢を提示してくれるのでは?」っていうところで企画が成立する。

 

世間の人が気になりそうなこと、気になってもアクセスできない情報にアクセスするのは企画として成立しやすい。

 

こういう企画系は初出に一番の価値が出る。初めて発見すること自体がバリューなので、その後の後追い記事が大きな価値を出すことは少ない。(ただし、影響力の弱い媒体で生み出されたユニークな企画を、影響力が大きな媒体で焼き直すとバズる可能性は高い。パクリだけど)

 

業界紙は初出が多かったりするけど、そういう仕事ができるのは、やはり業界内でコネがあって、一番最初に連絡がくるから。それでいうと、ナタリーとかは0から立ち上げたのに業界の中で最も早いくらいに連絡がくるメディアに成長しているのはものすごく大変なことだろうと思うし、シンプルにすごい。

 

3.ストーリーの内容を問わず面白い企画・設定を考える

あと、インタビューの場合は「ストーリーを事前に用意して面白くする」というよりは「ストーリーは問わず、企画・設定自体が面白い」のが重要。インタビュアーの回答を誘導したりするのは基本的によくない。

 

内容じゃなくて企画・設定で勝負するのは例えばこういう企画。

 

・「日経・朝日・Buzzfeed・ナタリーの編集長こだわりの仕事道具」

こういう企画なら『仕事道具にこだわりはないですね。身一つでバズらせるのが一流です』という回答も『執筆には最新のmacを使うようにしている。それはトレンドを肌で感じるためだし、変化し続ける姿勢が必要だと思っているので』という回答もそれらしくて面白い。

まあ面白いのは「有名なメディアの編集長=仕事ができそう」というイメージが湧きやすくて「読んでみよう」となるから。

 

枠組み・切り口を工夫することで「共感の切り口」が「人」から「権威」とか「仕事道具」に変わる。

 

 

取材準備の時間は長いほどいい

こういう企画を考えるには、やっぱり取材準備の時間を長くとる必要があると思う。

それは机の上でウンウン考える時間が大量に必要、、というだけではなく、普段からインプットする量を増やしたり、考える時間を増やしたり、あるいは人間関係を濃くしてみたり、色々な準備の仕方があると思う。

 

出たとこ勝負でつくった記事が面白くなるのは、シンプルに普段からインプットしている情報量が多かったり、普段からインプットしているような種類の情報を記事にする時だったりするだろう。

自分なりの情報の集め方、濃くする方法を身につける必要がある。

 

この記事の参考図書は以下。

・ナタリーのメディアづくりの本

・ナタリーの編集・執筆の本

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